発行日 2003年12月1日
Published Date 2003/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004156764
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転移性頸椎腫瘍に対しMagerl法を応用した2例を経験した.症例1は74歳男で,肺癌を指摘され肺切除術を予定したが,播種しており試験開胸で終了していた.入院中激しい頸部痛が生じ,画像所見より転移性腫瘍と診断し,除痛と麻痺発生を遅らせる目的で手術を施行した.術後十分な除痛が得られ,後頭骨・環椎間で前後屈20°の頸椎可動性がみられ,外固定なしで離床したが,術後2ヵ月で敗血症により死亡した.症例2は70歳女,頸部痛と左上肢痛が出現し受診した.初診時X線像では頸椎変性所見のみで,頸椎症として消炎鎮痛薬投与を行ったが,痛みが増強,両上肢の不全麻痺が生じ,画像所見より転移性腫瘍と診断し手術を施行した.術後十分な除痛得られ,25°の頸椎可動性が残り4週で退院したが,術後7ヵ月で四肢麻痺が生じたため入院し,坐位は可能であったが術後10ヵ月で死亡した
©Nankodo Co., Ltd., 2003