骨折(四肢・脊椎脊髄外傷)の診断と治療(その1)
脊椎 脊椎椎体(頸椎・胸椎・腰椎) 胸腰椎損傷に対する低侵襲手術アルゴリズム
澤上 公彦
1
,
伊藤 拓緯
,
高橋 郁子
,
石川 誠一
1新潟市民病院 整形外科
キーワード:
胸椎
,
術後合併症
,
脊椎骨折
,
脊椎固定術
,
疼痛測定
,
腰椎
,
腰痛
,
アルゴリズム
,
骨折治癒
,
最小侵襲手術
,
椎体形成術
,
視覚アナログ尺度
,
治療までの期間
Keyword:
Algorithms
,
Lumbar Vertebrae
,
Pain Measurement
,
Postoperative Complications
,
Spinal Fusion
,
Thoracic Vertebrae
,
Low Back Pain
,
Spinal Fractures
,
Fracture Healing
,
Minimally Invasive Surgical Procedures
,
Vertebroplasty
,
Time-to-Treatment
,
Visual Analog Scale
pp.188-194
発行日 2016年10月10日
Published Date 2016/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2017077789
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胸腰椎損傷68例(男44例、女24例、平均年齢51.1±2.4歳)に、急性期より骨折型別に低侵襲手術アルゴリズムを導入して受傷後72時間以内に初回手術を行い、治療成績を報告した。AO分類A3に対する経皮的単椎間後方固定併用椎体形成術もしくはAO分類B1に対する経皮的単椎間後方固定術(sPPS群)が38例、AO分類B3に対する経皮的多椎間後方固定術(mPPS群)が8例、AO分類A4、B3、Cに対する後方観血的整復固定術+前方もしくは側方進入椎体間固定術(PA群)が22例であった。sPPS群における椎体形成術併用は36例(95%)であり、PA群における根治的固定術の達成率は20例(91%)であった。sPPS群およびmPPS群における骨折椎体の骨癒合率、およびPA群における椎体間骨癒合率はいずれも100%であった。術後合併症は採骨部感染をPA群で1例、椎弓根スクリューのバックアウトをsPPS群で1例認め、最終観察時に局所後彎角15°以上をsPPS群の10例で認めた。
©Nankodo Co., Ltd., 2016