発行日 2017年6月1日
Published Date 2017/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2017277047
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腰椎疾患に対して仙骨硬膜外ブロック(CB)を施行する際、局所麻酔薬にステロイドを併用したほうがよいのか否かについては統一した見解が得られていない。そこで、ステロイド併用の必要性について検討するため、2005~2016年にCBを施行した腰椎疾患214例を対象とし、ステロイド併用群(110例)と非併用群(104例)に分け、CBの効果を群間比較した(以下;検討1)。また、CBの効果が腰椎疾患の発症後期間別で異なるか調べるため、症状出現後4週間以内(急性期)にCBを施行した群(119例)と、5週間以降(非急性期)に施行した群(95例)に分け、CBの効果を比較した(以下;検討2)。検討1の結果、ステロイド併用群と非併用群の間でCBの効果に有意差は認めず、ステロイド併用の必要性はないと考えられた。検討2の結果、急性期に施行した群と非急性期に施行した群の間でCBの効果に有意差は認めず、CBは発症後期間に関係なく施行する意義があると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2017