発行日 2011年12月1日
Published Date 2011/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2012139691
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脊椎手術後疼痛を訴える患者48例(男23例、女25例、平均69歳)に対し、プレガバリンを初期量50mgまたは150mgから開始してその効果について検討した。疼痛のvisual analogue scale(VAS)値は投薬前平均83.4mmから投薬後2週62.0mm、4週58.5mm、8週55.6mm、12週52.7mmとなり、自覚的効果(5段階)は投薬後12週でやや改善以上が25例であった。健康関連QOL尺度のSF-36では、投薬前に比較して3ヵ月後で明らかに改善を認めた項目は「身体の痛み」「社会生活機能」「心の健康」であり、「身体機能」は改善傾向を示した。また「整形外科疾患における精神医学的問題をみつけるための簡易問診票」により精神医学的関与があると判定されたのは15例(A群)、ないとの判定は29例(B群)であったが、投薬後12週のVAS値はB群がA群に比較して有意に低く、改善が良好と判断される例が多かった。副作用はふらつき4例、便秘3例、めまい1例を認め、うち4例が投薬中止となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2011