経験と考察
人工股関節全置換術後の急性期疼痛に対するアセトアミノフェン点滴製剤の有用性
落合 俊輔
1
,
斉藤 彰
,
高柳 聡
,
辻 耕二
,
名倉 誠朗
,
平川 和男
1湘南鎌倉人工関節センター
キーワード:
Acetaminophen
,
術後管理
,
術後痛
,
疼痛測定
,
治療成績
,
股関節置換術
,
Celecoxib
,
静脈内注入
,
視覚アナログ尺度
Keyword:
Celecoxib
,
Acetaminophen
,
Infusions, Intravenous
,
Pain Measurement
,
Pain, Postoperative
,
Postoperative Care
,
Treatment Outcome
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
,
Visual Analog Scale
pp.1333-1336
発行日 2016年12月1日
Published Date 2016/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2017097310
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人工股関節全置換術(THA)を行った39例を対象に、術後の急性期疼痛に対しセレコキシブを内服投与したC群19例とセレコキシブ内服に加え、アセトアミノフェンを点滴投与したCA群20例に分け、除痛効果について比較検討した。その結果、安静時痛VASの評価では、CA群はC群に比べ術後2・6時間、術翌日朝のVAS値が有意に低かった。歩行時痛VASは術前~退院時すべての期間で漸減傾向にあり、両群間で有意差はなかった。追加頓用鎮痛薬の使用回数は、CA群で有意に少なかった。以上の結果から、THAの術後疼痛に対し、術後24時間までのアセトアミノフェン製剤の点滴投与は安静時痛の改善に有用であると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2016