経験と考察
橈骨遠位端骨折術後患者に対するトラマドール塩酸塩/アセトアミノフェン配合製剤投与の有効性の検討
廣島 亮
1
,
望月 猛
,
高岡 宏光
1鎌ヶ谷総合病院 整形外科
キーワード:
手関節
,
術後痛
,
制吐剤
,
橈骨骨折
,
疼痛測定
,
経口投与
,
治療成績
,
ランダム化比較試験
,
Loxoprofen
,
視覚アナログ尺度
,
Tramadol-Acetaminophen
Keyword:
Administration, Oral
,
Antiemetics
,
Pain Measurement
,
Pain, Postoperative
,
Radius Fractures
,
Wrist Joint
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Treatment Outcome
,
Visual Analog Scale
,
Loxoprofen
pp.13-15
発行日 2016年1月1日
Published Date 2016/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2016136608
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橈骨遠位端骨折手術後患者20例を対象に、NSAIDsを投与したN群とトラマドール塩酸塩/アセトアミノフェン配合製剤(TRAM/APAP)を投与したT群各10例に分け、その効果を比較検討した。その結果、PVASによる疼痛評価は術後1週、2週では有意差がないもののT群で低い傾向を示し、術後4週ではT群で有意に低値を示し、その効果は術後12週まで持続した。関節ROMは術後1週、2週でT群がN群より有意に高かった。以上の結果から、橈骨遠位端骨折手術後患者に対するTRAM/APAPの投与は術後の鎮痛効果と早期回復に有用である可能性が示唆された。
©Nankodo Co., Ltd., 2016