経験と考察
人工関節置換術例の骨粗鬆症と糖尿病との関連
水野 直樹
1
,
渡邉 健太郎
,
熊谷 寛明
,
太田 英之
1名古屋掖済会病院 整形外科
キーワード:
光子吸収分析
,
骨粗鬆症
,
骨密度
,
糖尿病
,
変形性股関節症
,
年齢因子
,
股関節置換術
,
膝関節置換術
,
変形性膝関節症
,
BMI
,
骨折-骨粗鬆症性
Keyword:
Age Factors
,
Diabetes Mellitus
,
Osteoporosis
,
Osteoarthritis, Hip
,
Absorptiometry, Photon
,
Bone Density
,
Body Mass Index
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
,
Arthroplasty, Replacement, Knee
,
Osteoarthritis, Knee
,
Osteoporotic Fractures
pp.1337-1341
発行日 2016年12月1日
Published Date 2016/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2017097311
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人工関節全置換術を行った女性205例(TKA施行104例、THA施行101例)を対象に、骨粗鬆症と糖尿病(DM)の関連について検討した。その結果、原発性骨粗鬆症は142例(69.3%)で認め、うちDM合併例は37例(26.1%)であった。骨折を生じた45例中42例(93.3%)が骨粗鬆症を有していた。骨粗鬆症合併例の骨粗鬆症治療薬服用率はわずか33.1%であった。骨粗鬆症群を非骨粗鬆症群と比較すると、骨粗鬆症群で有意に年齢が高く、YAM値とBMIが低かった。DM合併率は有意差がなかったが、骨折は有意に骨粗鬆症患者で多かった。TKA施行群とTHA施行群の比較では、年齢、BMI、DMの合併率はTKA施行群で有意に高かったが、骨粗鬆症と骨折の合併率は両群間で有意差を認めなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2016