臨床
頚椎椎弓形成術後の軸性疼痛と矢状面アライメントおよび臨床成績との関連
鳥飼 英久
1
,
井上 雅俊
1千葉県済生会習志野病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
頸椎
,
術後痛
,
疼痛測定
,
頸部痛
,
治療成績
,
頸椎症性脊髄症
,
椎弓形成術
,
関節角度測定
,
視覚アナログ尺度
,
アラインメント
Keyword:
Cervical Vertebrae
,
Pain Measurement
,
Pain, Postoperative
,
Radiography
,
Treatment Outcome
,
Neck Pain
,
Arthrometry, Articular
,
Laminoplasty
,
Visual Analog Scale
pp.343-347
発行日 2017年3月1日
Published Date 2017/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00767.2017200323
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頸椎変性疾患に対する椎弓形成術後6ヵ月以上経過した33例を対象に、術前後のJOAスコアと改善率を調査し、JOACMEQのアンケート用紙から術前後の頸や肩の痛みやこりのVASスコアを頸部痛の程度として描出した。最終観察時のVAS値が50mm以上の13例(A群)と50mm未満の20例(B群)に分け、頸椎矢状面アライメントのパラメータとJOAスコアを比較した。頸椎矢状面アライメントのパラメータは、Leeらの方法に準じて頸部単純X線立位側画像を撮影し、C2-7 Cobb角、C2-7 SVA、T1 slopeを術前後で計測した。その結果、頸椎矢状面アライメントのパラメータに両群間で差はなかったが、A群はB群に比べ術後JOAスコアと改善率が有意に低かった。以上、術後の頸部痛の原因は、脊柱アライメントだけではなく、術前からの脊髄障害による頸部の傍脊柱筋群の不可逆性変化や患者満足度も関与している可能性が考えられた。
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