発行日 2006年6月1日
Published Date 2006/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006225111
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人工股関節全置換術施行26例を術後鎮痛法別に13例ずつの2群(A群およびB群)に分け検討した.A群では1%メピバカイン(ME)2ml/時の持続硬膜外注入に加え,ブプレノルフィン0.4mg+ヒドロキシジン50mg+生食40mlの混合液を2ml/時で持続静注し,B群はME 4ml/時の持続硬膜外注入を行った.鎮痛薬は,ME 3~5mlの持続硬膜外注入ワンショット,ジクロフェナクナトリウム坐剤,ペンタゾシン筋注を順次用いた.術後24時間における鎮痛薬使用回数は,A群0.6回/人,B群2.1回/人であった.膝伸展位での下肢伸展挙上が可能となったのは,A群が術後9.5日,B群は11.6日で有意差はなかった.車椅子坐位自立はA群3.8日,B群4.8日,歩行器歩行は各々9.7日,13.0日,T字杖歩行は16.9日,21.5日で有意差を認めた.A群でvisual analogue pain scaleを用い手術当日と翌朝の痛みを評価したところ,各々平均3.3,2.5であった.術後早期からの鎮痛によりリハビリの進行が円滑になることが示唆された
©Nankodo Co., Ltd., 2006