経験と考察
人工股関節全置換術後の日本整形外科学会股関節疾患評価質問票(JHEQ)メンタル尺度が低値であった患者の特徴
二宮 一成
1
,
池田 崇
,
鈴木 浩次
,
平川 和男
1湘南鎌倉人工関節センター
キーワード:
質問紙法
,
精神医学的評価尺度
,
足指
,
変形性股関節症
,
股関節置換術
,
筋力計
,
外転筋
Keyword:
Psychiatric Status Rating Scales
,
Surveys and Questionnaires
,
Osteoarthritis, Hip
,
Toes
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
,
Muscle Strength Dynamometer
pp.1139-1145
発行日 2016年10月1日
Published Date 2016/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2017028909
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人工股関節全置換術を行った片側変形性股関節症(股OA)女性患者を対象とし、術後2ヵ月・術後6ヵ月ともに日本整形外科学会股関節疾患評価質問票メンタル尺度(JHEQメンタル)が低値であった14例(JHEQメンタル低値群)、いずれも該当しなかった14例(対照群)に分け検討した。その結果、JHEQメンタル低値群は対照群と比べ、術前~術後2ヵ月の外転筋力が有意に低値であり、また術後2ヵ月に跛行を認める患者が有意に多かった。更に、術前のJHEQメンタル、術前~術後6ヵ月のJHEQ動作、術後6ヵ月のJHEQ痛みが有意に低値であった。以上より、JHEQメンタル低値群では、術前から外転筋力強化に積極的に介入すること、機能回復に向けたトレーニングに加えて筋力や歩行能力の変化に言語的説明や賞賛を行うことが必要であると考えられた。
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