股関節疾患の治療 up-to-date
成人股関節変性疾患の治療 変形性股関節症 人工股関節全置換術 人工股関節全置換術におけるカップ設置の術前アセスメント
石堂 康弘
1
,
神囿 純一
,
栫 博則
,
土持 兼之
,
小宮 節郎
1鹿児島大学 大学院医療関節材料開発講座
キーワード:
X線診断
,
股関節
,
術前診断
,
変形性股関節症
,
コンピュータシミュレーション
,
股関節置換術
,
骨盤傾斜
,
ソケット(人工器官と補綴物)
Keyword:
Computer Simulation
,
Hip Joint
,
Radiography
,
Osteoarthritis, Hip
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
pp.56-59
発行日 2010年4月10日
Published Date 2010/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2010197574
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人工股関節全置換術(THA)におけるカップ設置の術前アセスメントと影響因子について検討した。対象は2008年3月~2009年11月までにTHAを行った股関節症68例(男性14例、女性54例)で、手術開始直前に撮影した側臥位での骨盤X線正面像で垂直軸と涙痕先端を結んだラインのなす角度を骨盤側方傾斜角とし、頭側へ傾斜を+、鼻側を-とした。骨盤側方傾斜角に影響を与える因子としての性差では男性平均-2.6°、女性-1.4°、片側罹患と両側罹患ではそれぞれ-1.9°、-1.4°といずれも有意差は認めず、腰椎側彎(腰椎X線正面像でのL1椎体上縁とL5椎体下縁のなす角)の程度による一定の傾向は認めなかった。尚、術中の肢位である股関節屈曲位での骨盤側方傾斜角は平均2°尾側に傾いていた。
©Nankodo Co., Ltd., 2010