臨床室
腰椎部慢性硬膜外血腫の1例
戸口 淳
1
,
秋山 典彦
,
高橋 健一
,
堀内 静夫
,
原 弘明
,
小見渕 伸正
,
金児 英敏
1川崎協同病院 整形外科
キーワード:
MRI
,
脊髄造影
,
脊柱管狭窄
,
X線CT
,
マイクロサージャリー
,
癒着
,
腰椎
,
外科的減圧
,
硬膜外血腫-脊髄
,
棘突起縦割法
,
癒着剥離術
Keyword:
Tissue Adhesions
,
Microsurgery
,
Lumbar Vertebrae
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Myelography
,
Spinal Stenosis
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Decompression, Surgical
,
Hematoma, Epidural, Spinal
pp.247-250
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2016169120
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
78歳女。誘因なく腰痛が増強し、その後、両大腿後面痛が出現したため、精査加療目的に近医より当院紹介となった。単純X線・MRI・脊髄造影・ミエロCT所見より、脊柱管内嚢腫様病変を伴う脊柱管狭窄症と診断し、初診後約1ヵ月でL4/L5棘突起縦割式内側椎間関節切除術を行い、硬膜外腔正中部の腫瘤を全摘出した。病理組織学的に腰椎部の慢性硬膜外血腫と診断され、術後3日で下肢痛・しびれは消失し、1週間後には独歩可能となり、約3週で退院した。術後1年の現在、腰痛・下肢痛はなく、JOAスコアは術前の12点から29点へ改善し、VASは術前の20、50、100が術後はすべて0へ改善し、経過良好である。
©Nankodo Co., Ltd., 2016