臨床室
血管柄付き骨移植術を施行したPreiser病の2例
高井 盛光
1
,
長田 伝重
,
亀田 正裕
,
山口 雄史
,
都丸 倫代
,
中山 健太朗
,
玉井 和哉
,
種市 洋
1菅間記念病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
関節可動域
,
内固定法
,
骨折-自然
,
骨ワイヤー
,
MRI
,
手関節
,
手根骨
,
掻爬術
,
X線CT
,
中手骨
,
橈骨
,
血管柄付き骨移植
,
Beta-Tricalcium Phosphate
,
Preiser症候群
,
手関節・手部装具
Keyword:
Bone Wires
,
Carpal Bones
,
Curettage
,
Fractures, Spontaneous
,
Fracture Fixation, Internal
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Radiography
,
Radius
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Wrist Joint
,
Range of Motion, Articular
,
Metacarpal Bones
,
Beta-tricalcium Phosphate
pp.251-255
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2016169121
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症例1は57歳女性で、左手関節橈骨側部痛を主訴に、近医にて注射による治療を受けるも改善せず、当科紹介となった。単純X線・MRI所見より、Herbert分類stage2のPreiser病と診断し、手関節装具による保存的治療を6ヵ月間行うも改善が得られず、血管柄付き第2中手骨移植術(牧野法)を施行した。術後11ヵ月の時点で労作時に軽度の疼痛を認めたが、Mayo wrist scoreは85点のgoodであり、MRIで舟状骨はほぼ正常化が示された。症例2は49歳女性で、左手関節部痛を主訴に、前医にて舟状骨骨折としてギプス固定を2ヵ月間行われたが、骨癒合が得られず当科紹介となった。臨床経過および単純X線・CT所見より、Herbert分類stage3の病的骨折を伴ったPreiser病と考え、血管柄付き橈骨移植術(Zaidemberg法)を施行した。術後3年の時点で疼痛は認めず、Mayo wrist scoreは80点のgoodで、骨折部の癒合、舟状骨の正常化が得られた。
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