発行日 2014年11月1日
Published Date 2014/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2015042172
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腰部脊柱管狭窄症に対して1椎間の筋肉温存型腰椎椎弓間除圧術を施行した120例のうち、同一椎間の病態で術後神経症状が再悪化し、神経根ブロックを要した13例について報告した。原因は椎間孔狭窄12例、椎間関節嚢腫1例で、再狭窄や除圧不足による悪化例はなかった。再手術を要したのは6例で、経椎間孔的腰椎椎体間固定術と経皮的内視鏡下椎間板切除術が各3例であった。椎間孔狭窄による再悪化12例(男8例、女4例、平均72.0歳)は、いずれも椎間孔部において椎間板頭側膨隆による上下絞扼型を呈しており、再悪化は2ヵ月~3年9ヵ月後に認めた。対照群として2年以上の経過観察で症状再燃を認めなかった26例(男14例、女12例、平均67.4歳)を抽出し比較検討したところ、椎間孔狭窄による再悪化の危険因子として術後の椎間高低下のみが検出された。また棘突起接触例では、術後椎間高の有意な低下を認めた。
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