臨床室
肩甲部痛を主訴とした第1肋骨疲労骨折の1例
五嶋 謙一
1
,
澤口 毅
,
坂越 大悟
,
重本 顕史
1富山市立富山市民病院 整形外科・関節再建外科
キーワード:
X線診断
,
仮骨
,
患者教育
,
頸筋
,
骨折-疲労
,
スポーツ障害
,
X線CT
,
超音波療法
,
予後
,
肋骨骨折
,
骨折治癒
,
肩痛
,
ストレッチング
Keyword:
Bony Callus
,
Athletic Injuries
,
Neck Muscles
,
Radiography
,
Patient Education as Topic
,
Prognosis
,
Rib Fractures
,
Ultrasonic Therapy
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Fractures, Stress
,
Fracture Healing
,
Shoulder Pain
,
Muscle Stretching Exercises
pp.540-543
発行日 2015年6月1日
Published Date 2015/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2015285024
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17歳男。右肩甲部痛を主訴とした。野球選手(捕手)で、ベンチプレス中に主訴が出現し、右鎖骨上窩に肩甲背部へ放散する圧痛を認めた。体型はなで肩、猫背で、連日300回の素振りとベンチプレスを行っており、肩関節X線正面像に異常はなかったが、頸椎正面像とCT矢状断像では、右第1肋骨中央部に骨折線が認められた。明らかな外傷歴がないことから、第1肋骨疲労骨折を診断し、上肢の運動禁止と低出力超音波パルスを開始するとともに、再発予防として頸部周囲筋のストレッチを指導した。初診1ヵ月後で仮骨形成を認め、最終調査時(8ヵ月後)には良好な骨癒合と不良姿勢の改善が得られ、再発は認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2015