発行日 2012年9月1日
Published Date 2012/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2012350824
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腰痛の疼痛強度を痛みの言語的表現と運動機能障害に基づき0~7の階級値に分類した腰痛強度尺度(LBPIS)の客観性と診断的意義について検討した。腰痛患者312例(平均年齢49.3歳)について、初診時のLBPIS(医師査定値、患者自己査定値)、VAS値、日整会腰痛評価質問票(JOABPEQ)を比較した結果、LBPISの医師値と患者値は有意な相関を示した。また、LBPISの医師値と患者値はともにVAS値と有意な相関を示したが、患者値のほうがVASとの相関性が高かった。さらに、LBPISの医師値と患者値およびVAS値はJOABPEQの腰椎機能障害と相関性が高く、心理的障害との相関性は低かった。簡便で客観性が高く、先験的・直感的に回答可能なLBPISは、本邦における腰痛強度評価法の標準になり得ると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2012