発行日 2011年7月1日
Published Date 2011/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2011306543
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
外傷のない腰痛患者235例(男153例・女82例・平均47.5歳)を対象に、著者が考案した腰痛強度尺度(LBPIS)とVASを用いて客観的および主観的な疼痛強度を調査した。LBPISは、痛みに関する言語的内容、観察された動作、推測される心理状態を軽度から重度に段階的に0~7階級に分類したものである。VAS値は、患者に日整会腰痛評価質問票(JOABPEQ)を渡し評価させた。LPBISの階級が高くなるほど、VAS値の平均値は高くなる傾向がみられたが、全例を提示すると、客観的評価値としては比較的軽度のLBPIS-2群の症例でもVAS値が100mm(想像できる最も激しい痛み)と回答した症例が9.1%存在した。LBPISとJOABPEQの各項目(疼痛関連障害・腰椎機能障害・歩行機能障害・社会生活障害・心理的障害)の関係を調べたところ、どの項目もLBPISの階級が高くなるほど平均点数は下がる傾向がみられたが、LBPIS階級値との相関性が特に高い項目はなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2011