発行日 2012年9月1日
Published Date 2012/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2012350825
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小児両前腕骨骨幹部骨折における鋼線抜去後の再骨折5例(男児3例、女児2例、受傷時平均年齢8.2歳、平均観察期間12.8ヵ月)について検討した。全例に経皮的髄内釘固定を行い、骨癒合が得られたため術後2~3ヵ月で鋼線を抜去したが、受傷後4~6ヵ月に軽微な外力で再骨折を生じた。感染や関節可動域制限などの合併症は認めず、全例再手術後に骨癒合を得たが、1例はKirschner鋼線が刺入された状態で自転車の転倒により再々骨折をきたした。小児前腕骨骨幹部の治療として経皮的髄内釘固定を選択した際には、抜去後の再骨折を予防するためにKirschner鋼線を長期間留置すること、家族に対して抜去後の再骨折について十分な説明を行うこと、抜去後も外固定を継続することや、スポーツ活動を禁止または制限することなどが必要と考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2012