発行日 2010年4月1日
Published Date 2010/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010187306
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症例1:39歳男。脳性麻痺の既往があった。今回、上下肢しびれ、両肩挙上困難、歩行障害が出現し、X線でC2~C3癒合椎、下位頸椎に軽度後彎変形、前屈位でC5/C6にやや前方滑りを、MRIでC3/C4、C4/C5に脊柱管狭窄、T2強調画像で髄内輝度変化を認めた。解剖学的に椎間関節の位置などが解りづらいことや、椎骨動脈の走行などから椎弓スクリューを選択し、脊柱の後彎変形が軽度であることから後方アプローチのみで後方固定術を行った。症例2:39歳女。脳性麻痺の既往があった。3年前より徐々に歩行障害、右肩挙上困難、巧緻運動障害が出現し、X線でC5を頂点とする後彎変形と骨棘形成、椎間板腔狭小化など変性を強く認め、MRIでC3/C4レベルにT2強調画像で髄内輝度変化を認めた。不随運動が強く、脊柱の後彎変形が強いことから、前方固定術を行った上で後方除圧固定を行った。2例とも骨癒合が得られ、症状も改善した。
©Nankodo Co., Ltd., 2010