発行日 2009年9月1日
Published Date 2009/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2009332387
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
変形性膝関節症に対して人工膝関節全置換術(TKA)を施行し、術後早期より可動域(ROM)が経時的に記録されていた122例131膝を対象とし、patient controlled epidural analgesia(PCEA)をROM訓練に使用した46例49膝(PCEA群)と、PCEAを使用しなかった76例82膝(対照群)に分け検討した。膝関節屈曲角度、局曲角度改善率(術後の屈曲角度/術前の屈曲角度×100)は、術後1週でPCEA群103.0°(85.8%)、対照群88.8°(73.9%)、術後2週でPCEA群109.8°(91.7%)、対照群101.9°(84.8%)、術後3週でPCEA群116.8°(97.2%)、対照群110.3°(91.9%)となり、各週ともPCEA群が良好な結果を示し、術後3週を除き統計学的有意差を認めた。最大屈曲時の疼痛(VAS)も、PCEA使用期間中PCEA群は対照群より軽減しており、統計学的有意差を認めた。PCEA群の合併症としては、排尿障害(尿閉)を5例、嘔気・嘔吐を16例に認め、うち1例が食事困難であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2009