発行日 2009年9月1日
Published Date 2009/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2009332385
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日常診療において脊椎圧迫骨折(VCF)の保存的治療を中心的に行っている整形外科医に対してアンケートを実施し、期待医療費の推計を試みた。アンケートは全国83施設に依頼し、最終的に65施設から得られた結果を集計した。その結果、医療機関を受診し、保存的治療を受けた骨粗鬆症性VCF患者における1治療あたりの医療費は平均37.1万円と推計された。また、入院のみの治療方針における推計結果は、状態1(腰背部痛あり、ADL支障なし、神経症状なし)の場合で入院期間が36.3日で66.6万円、状態2(腰背部痛あり、ADL支障あり、神経症状なし)では39.6日で72.1万円、状態3(腰背部痛あり、ADL支障あり、神経症状あり)では48.9日で89.3万円となった。本分析で推計した1治療あたりの平均医療費をもとにして、全国規模の骨粗鬆症性VCF保存的治療による年間疾病負担額の推計を試みた結果、年間1089億円と推計された。
©Nankodo Co., Ltd., 2009