発行日 2009年8月1日
Published Date 2009/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2009314611
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
2歳1ヵ月男児。左化膿性足関節炎(MRSA)の診断で、20生日より掻爬・洗浄・持続灌流が行われ、残遺変形の治療で紹介となった。著しい内反変形、足関節の異常可動性および2.4cmの脚長差、X線で左下肢の脛骨遠位部は消失し腓骨遠位部の内反変形も認め、先天性脛骨列部分欠損症の病態に類似しており、それに準じた治療を行った。2歳2ヵ月時に脛骨骨接合術で欠損した脛骨遠位部に腓骨を移行して脛骨外側部と腓骨内側部が相対するように皮質むき手術を行い固定した。2歳8ヵ月時に足関節形成術で足関節の解離後に距骨の後部を切除し腓骨遠位部を掘り込んだ踵骨中央部に埋め込み軽度尖足位で固定した。3歳11ヵ月時に内反変形が再発したため、腓骨遠位部に25°の腓骨外反骨切り術を施行した。5歳10ヵ月時に左大腿骨仮骨延長術でOrthofix創外固定器により5cmの大腿骨延長術を行い6歳8ヵ月に抜去した。最終観察時には若干の跛行はあるが裸足歩行可能となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2009