発行日 2010年8月1日
Published Date 2010/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010313584
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66歳男。近医にて左肩関節痛周囲炎の診断でステロイドの肩関節注射を受けた後、左肩鎖関節部の腫脹と疼痛が出現した。糖尿病、アルコール性肝炎の治療中であった。血液生化学、単純X線、MRI各所見より、化膿性肩鎖関節炎と診断した。入院時に左肩鎖関節部穿刺を行い、採取した膿よりメチシリン感受性黄色ブドウ球菌(MSSA)を検出した。ピペラシリンを1週間点滴静注の後、セフジニル内服を行った結果、症状、炎症反応は徐々に改善した。第13病日に退院となったが、退院8日後(第21病日)に症状が増悪した。再入院し病巣郭清を行ったところ、症状、炎症反応は速やかに改善し第37病日に退院となった。術後1年2ヵ月現在、再燃は認めず、ADLに支障はない。
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