発行日 2009年8月1日
Published Date 2009/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2009314610
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28歳男。2004年5月にバイクで車と衝突して右足関節の開放性脱臼骨折を受傷し、デブリドマンと観血的整復術を受けた。その1年後に内固定抜去術を受けたが歩行時痛とROM制限による歩行障害で当院紹介となった。背屈-5°、底屈50°、American Orthopaedic Foot and Ankle Society(AOFAS)スコア48点、X線で内果の関節面は変形治癒し、脛腓間接合は離解して距骨が外側に変位し、CTで腓骨切痕の部位に骨の圧潰像を認めた。関節症性変化が進行し、疼痛も強いため矯正骨切り術を選択し、内果の変形治癒に対し内果上方で約10°の閉鎖式楔状骨切り術と脛腓間結合部の瘢痕組織の郭清を行った。脛腓間結合に長母趾屈筋腱の介在を認め、整復を行うと背屈時に背屈制限を引き起こしたため腱を切断し骨移植を行い脛腓間接合の固定術を行った。術後6ヵ月で背屈10°、底屈60°、AOFASスコア72点に改善したが関節症性変化が進行し歩行時痛も増強したため術後約1年に関節固定術を行い、経過良好で歩行時痛も消失した。
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