発行日 2005年3月1日
Published Date 2005/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005154767
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
51歳女.中学時代から自覚した背部変形が徐々に進行し腰痛が次第に増悪したため紹介入院となった.入院時,画像所見でRecklinghausen病の脊椎病変に特徴的な椎体の著明な回旋や亜脱臼,横突起の変形などdystrophic changeを認めた.手術は二期的に計画され,第1回目は右開胸後腹膜アプローチにてTh10~L3の前方解離固定術とTh8~S1の後方矯正骨切り固定術を,第2回目に左後腹膜アプローチにてL3~S1の前方固定術を施行して前方支柱再建を完成させる方針とした.第1回目の手術時間は前方3時間33分,後方8時間14分で,術後右下肢の疼痛が出現し脊髄造影により右L4スクリューの脊柱管内への突出が確認され,術後24日目に右L4スクリューを抜去し右下肢痛は消失した.初回手術から約2ヵ月半後に前方固定術を施行,手術時間は5時間34分で前方支柱再建を完了した.結果的に3回の手術を要したが腰痛は消失し,姿勢も良好となり,術後1年の現在,矯正損失はなく経過良好である
©Nankodo Co., Ltd., 2005