臨床室
中位胸椎部で椎体骨折後後弯変形により遅発性神経麻痺を呈した関節リウマチ患者の1例
田村 嵩
1
,
関 庄二
,
川口 善治
,
牧野 紘士
,
平野 典和
,
木村 友厚
1富山大学 整形外科
キーワード:
Steroids
,
X線診断
,
関節リウマチ
,
胸椎
,
骨粗鬆症
,
MRI
,
脊椎骨折
,
脊髄疾患
,
脊柱後彎症
,
脊椎固定術
,
X線CT
,
麻痺
,
Teriparatide
,
外科的減圧
,
椎弓根スクリュー
Keyword:
Arthritis, Rheumatoid
,
Kyphosis
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Osteoporosis
,
Paralysis
,
Radiography
,
Steroids
,
Spinal Fusion
,
Spinal Cord Diseases
,
Thoracic Vertebrae
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Spinal Fractures
,
Decompression, Surgical
,
Teriparatide
,
Pedicle Screws
pp.523-525
発行日 2016年6月1日
Published Date 2016/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2016299851
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66歳男性。20年前より関節リウマチ(RA)の既往があった。今回、腰椎骨折後に後彎変形が進行し、両下肢のしびれ、不全対麻痺が出現したため、著者らの施設へ受診となった。臨床経過および神経学的所見、画像所見より、本症例はステロイド投与、およびRAによる続発性骨粗鬆症に、後方要素の損傷でTh6-Th7に椎体骨折(AO分類type B2)を来し、そのため後彎変形が進行したTh10の横断性脊髄症と診断された。以後、治療は後方除圧に加え、前方支柱再建と後彎矯正が必要と考え、Th6-Th7にposterior vertebral column resectionを施行した。そして術後は更に後療法としてテリパラチドの投与ほか、4週間の床上安静、軟性コルセットの着用を行った。その結果、下肢MMTは4程度まで改善し、歩行訓練により現在は疼痛の軽減、両下肢麻痺の改善を認め、1本杖歩行が可能となった。
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