発行日 2007年6月1日
Published Date 2007/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007226691
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1989年10月~2005年12月に人工膝関節再置換術を行った37膝(男性1膝、女性36膝、再置換時平均年齢77.1歳)を対象として病態を分類し、問題点と適切な対応策を検討した。再置換にいたる原因は、膝蓋骨コンポーネント破損と脛骨コンポーネント関節面(PE)破損が全体の89.2%を占め、このうち大腿骨・脛骨コンポーネントに弛みをきたしていない場合は部分再置換が可能であったが、骨融解を伴う緩みでは全再置換が必要であった。全再置換術を要した13膝のうち術中に骨欠損の補填を要したのは10膝であり、骨欠損は3型に分類され同種骨を含む適切な補填材料の使用とインプラントの選択が重要であった。認知症合併による寝たきり状態の3膝を除く34膝において再置換術後平均1231.9日のJOAスコアは、部分再置換術例22膝では77.3点であったのに対し全再置換術例12膝では64.2点とやや劣っていた。
©Nankodo Co., Ltd., 2007