発行日 2007年9月1日
Published Date 2007/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007308732
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
人工膝関節全置換術後感染症に対し二期的再置換術を行う場合、再置換術までの待機期間中に使用する抗生物質入りセメントスペーサーとして、比較的容易に関節を安定化できる人工膝関節型セメントスペーサーの作製方法を紹介した。まず抜去したインプラントを用いてポリメチルメタクリレート(PMMA)骨セメントで鋳型を作り、その中に粘土状の抗生物質入りPMMA骨セメントを入れる。次に鋳型と抗生物質入りセメントの複合体を関節面に押し当て骨欠損に適合した形状に型取りをする。セメントスペーサーの作製順序は脛骨側を薄めに先に作り、その後厚みを微調整するように大腿骨側を作る。本法は鋳型とコンポーネントまたは鋳型とセメントスペーサーとの境界面にPMMA骨セメントの重合熱より低い融点を持つ骨蝋を使う点がユニークである。
©Nankodo Co., Ltd., 2007