発行日 2004年8月1日
Published Date 2004/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005037783
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73歳女.右膝痛が出現し,外側型変形性膝関節症と診断された.保存的治療で効果なく,疼痛が増強したため,人工膝関節全置換術を施行した.右膝痛はいったん軽減し,杖歩行が可能となった.しかし,術後1年を経過したころより右膝痛が再発し,単純X線像で大腿骨コンポーネントと骨切り面とのあいだに前方で幅3mm,後方で幅1mmの放射線透過帯,また経骨コンポーネントと骨切り面とのあいだには幅1mmの放射線透過帯を認めた.その後疼痛が増強し歩行も困難となったため,再入院となった.人工膝関節の弛みが疼痛の原因と考え,再置換術を施行した.術後3日目から可動域訓練を開始し,術後3週目から荷重歩行を許可した.再置換術後3年4ヵ月の時点で可動域は制限を認めるものの疼痛は軽減し,屋外杖歩行が可能となった.また,単純X線像で各コンポーネントの設置位置に変化はなく,放射線透過帯も認めていない
©Nankodo Co., Ltd., 2004