発行日 2016年6月1日
Published Date 2016/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2016299846
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脛骨骨欠損に対し金属骨補填材料を用いて人工膝関節全置換術を行った107膝(男性11膝、女性96膝、平均年齢75.3歳)の短期成績について検討した。その結果、1)脛骨骨欠損は平均14.8mm、FTAは内反膝104膝であった。手術により術前平均194°が術後は平均173.3°に改善した。また、外反膝3膝では術前平均162.2°が術後は平均172.2°に改善した。2)使用したインサートは89.7%が12mm以下で、適切な骨切りが行われていた。3)手術時間は平均89.4分であったが、初期30膝の平均113.5分と比べ、後期77膝では平均80.5分と有意に短縮されていた。4)術後1年以上追跡可能であった83膝の臨床成績については、JOAスコアは術前平均44.2点が術後平均77.7点に改善していた。一方、膝ROMも伸展および屈曲とも術後は改善がみられた。尚、放射線透過性線(RLL)あり群22膝、なし群61膝で比較すると、RLLあり群では有意に年齢が若く、Stem extensionの髄腔占拠率が有意に低かった。
©Nankodo Co., Ltd., 2016