発行日 2004年1月1日
Published Date 2004/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004103857
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
82歳女.変形性膝関節症(OA)に対して人工膝関節全置換術(TKA)施行後15年で頻回な膝関節(大腿脛骨関節)の脱臼をきたした.術前透視で内反ストレスによる著明な内反動揺性を認め,屈曲させると脛骨関節面が前方に脱臼した.生命予後を考えサーフェイスの置換のみを行った.関節包内の滑膜に認めた黒色の軟部組織を可及的に切除し,カーボンを含まないサーフェイスで厚さ21mmに置換した結果,膝関節の脱臼は起きなくなった.摘出したカーボン強化ポリエチレンに破損はないが,内外側の後方部分に著明な摩耗を認めた.強拡大で異物巨細胞内に異物を取り込んでいる所見を認めた
©Nankodo Co., Ltd., 2004