発行日 2007年5月1日
Published Date 2007/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007184472
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2001年1月~2004年3月にDewar法による靱帯再建術を行った新鮮肩鎖関節脱臼12例について治療成績を検討した。Tossy分類はgrade 2:1例、grade 3:11例であり、全例男性で受傷時平均年齢は33歳であった。受傷原因はスポーツ外傷6例、自転車転倒3例、交通事故2例、転落1例であった。経過観察期間は平均14ヵ月であった。その結果、最終調査時の川部らの評価点は平均90.1点であり、X線評価では後療法を行わなかった2例を除く10例において、術直後と最終観察時で平均5.5mmの再転位傾向を認めた。直接検診可能であった7例における日整会肩関節疾患治療成績判定基準は平均94.9点であった。定年1例を除く11例が復職し、スポーツ外傷6例中4例は元のレベルに復帰した。肩鎖関節の関節症性変化は12例中4例認め、烏口鎖骨靱帯の石灰化は12例中2例認めた。Dewar法は新鮮肩鎖関節脱臼に対して有用な治療法の一つであると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2007