発行日 2003年10月1日
Published Date 2003/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004048456
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筆者らは肩鎖関節脱臼の治療において,再建法として骨付きで採取した烏口肩峰靱帯を鎖骨遠位部に作成した骨孔に移行し,骨片を固定するための内固定材料としてinterference screw(メイラ社製,TJ screw)を用いる方法を考案した.この術式を用いて右肩鎖関節脱臼の治療を行った5症例(男性4例・女性1例,年齢30~68歳・平均52.6歳)について検討した.初診時のX線所見ではRockwood分類のtype IIIが3例,type Vが2例で,受傷から手術までの期間は6~76(平均27.2)日,術後観察期間は3~12(平均7.4)ヵ月であった.術後成績を川部らの評価標準法で評価した結果,総合評価が90点以上の優が2例,良が2例,可が1例であり,評価条件中では疼痛と日常動作項目で高い回復率を認めた.術後の感染やスクリューの脱転などの合併症は認めず,短期成績ではあるが良好な結果が得られたと考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2003