発行日 2006年6月1日
Published Date 2006/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006225112
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脛骨側の骨欠損に金属補填材料を使用した人工膝関節全置換術(TKA)施行例で,術後5年以上経過した20例28膝(男2例・女18例,平均70.3歳)の成績を報告した.疾患の内訳は変形性膝関節症10例,関節リウマチ10例で,使用金属材料はblock type 8膝,wedge type 20膝であった.術前のknee scoreは平均27.3点,術直後は93.5点で,function scoreは各々24.5点,75.0点,可動域は101.1°,117.1°といずれも有意な改善を認めた.X線学的評価において,骨欠損はBrandらの評価方法で平均16mm,術前の大腿脛骨角は平均188.2°,術後172.8°であった.インプラントの設置角度には問題がなかった.Ewaldの区分における骨透亮像の変化は,術後1年までに0.2~2mmの骨透亮像をzone 1では11膝に,zone 2および3では2膝,zone 4では3膝に認めたが,いずれも2mm以上の骨透亮像はなく非進行性であった.金属補填材料を使用したTKAは有用な手術手技であると考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2006