発行日 2006年6月1日
Published Date 2006/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006225110
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
セメント非使用人工股関節全置換術を行った27例(男5例・女22例,平均62歳)を対象に,術後2週間以内の自宅退院を目標としたプログラムを使用して周術期管理を行った.原疾患は変形性股関節症23例,急速破壊型股関節症2例,大腿骨頭壊死症,外傷後の股関節症各1例であった.後療法として2日目より歩行器歩行による全体重負荷を開始し,手すり使用での階段昇降と杖歩行が安定した状態で退院するものとした.術後入院日数は平均15.5日で,21例はほぼ目標を達成できた.入院期間延長は20~21日が4例,23~29日が3例で,内訳は75歳以上の高齢者が3例,創傷治癒遅延,両側手術,片麻痺とParkinson病合併が各1例であった.術後合併症は退院後の脱臼を1例に認め,深部静脈血栓症,肺塞栓症,術後感染はなかった.ステムの沈み込み(2~5mm)を5例に認めたが,術後2週以後は進行がなかった.臼蓋コンポーネントの移動は認めなかった
©Nankodo Co., Ltd., 2006