発行日 2005年5月1日
Published Date 2005/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005190840
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68歳男.変形性膝関節症にて左膝内側半月板切除,高位脛骨骨切り術(HTO)を行った.術後,左下腿外側の疼痛が出現したが,仙骨硬膜外ブロック,プロスタグランジン点滴で改善した.HTOプレート抜去後より再び左下腿外側部の疼痛が出現し,仙骨硬膜外ブロックを行なったが症状は改善しなかった.再入院時,左下腿腓骨骨切り部に圧痛を認め,X線像で腓骨骨切り部に偽関節があり,偽関節へ局所麻酔薬の注入を行うと症状は消失した.腓骨骨切り部の偽関節が原因の下腿痛と診断し,腓骨骨切り部の追加切除を行った.術後,下腿外側の疼痛は消失した.HTO後に下腿外側部の疼痛を生じた症例には,腰椎疾患の関与だけでなく,腓骨の偽関節による症例があることも念頭に置く必要があると思われた
©Nankodo Co., Ltd., 2005