発行日 2003年6月1日
Published Date 2003/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2003301970
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64歳男(症例1).腰痛,左臀部痛が出現し,MRIのT1強調像でL5-S1に低輝度領域が認められた.セファゾリンナトリウム2g/日の点滴静注を開始したが,炎症所見は改善しなかったためピペラシリンナトリウム4g/日に変更したところ,WBCが急激に低下し,21日目には2200/μlとなった.投与を中止してゲンタマイシンに変更した結果,WBCは徐々に回復したが,CRPの陰性化を認めず,病変摘出術を施行した.術後3週でCRPは陰性化した.74歳女(症例2).両下肢痛が出現し,MRIのT1強調像でL4/L5,L5/S1の椎間板に面した椎体に低輝度領域が認められた.セファゾリンナトリウム2g/日の点滴静注を開始したところ,PLTが低下し,4日後には5.6×10^4/μlとなって呼吸苦が出現した.X線で右下肺野に間質性肺炎像,両気管支陰影増強,胸水貯留を認め,FOY,ステロイドを投与し,抗生物質をイミペネム・シラスタチンとクリンダマイシンに変更した.その結果,PLTは投与前の値に戻り,間質性肺炎も軽快して3ヵ月半でCRPは陰性化した
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