発行日 2003年6月1日
Published Date 2003/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2003301971
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37歳男(症例1).転倒の際に右手をつき,右肩関節の挙上時痛が持続した.X線で右肩鎖関節裂隙の狭小化を認め,MRIでは腱板断裂は認めなかった.保存的治療で改善を認めず,鏡視下肩峰下除圧術後に下肩鎖靱帯を切離し,鎖骨遠位端を10mm切除した.術後3年5ヵ月で疼痛,可動域制限はない.54歳男(症例2).誘因なく左肩関節の挙上時痛が出現し,X線で左肩鎖関節に骨棘形成を,MRIでは肩鎖関節内にT1強調像で低信号,T2強調像で高信号領域が認められた.保存的治療で改善せず,鏡視下肩峰下除圧後に下肩鎖靱帯を切離し,10mmを目標に鎖骨遠位端を切除した.術後3年8ヵ月で重労働時の左肩関節痛と軽度の外旋制限が認められたが,JOAスコアは92点であった.69歳男(症例3).誘因なく左肩関節の挙上時痛が出現し,X線で左肩鎖関節に骨棘形成を認め,MRIでは腱板断裂は認めなかった.鏡視下肩峰下除圧と鎖骨遠位端切除を施行し,術後1年6ヵ月で圧痛はなく,JOAスコアは100点であった
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