発行日 2001年3月1日
Published Date 2001/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2001180804
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症例は55歳男性で腰痛,両下肢痛を主訴とした.腰痛,右下肢痛でL4/L5後方椎体固定術を受けた.L1/L2椎間板ヘルニアも指摘された.術後症状は軽減したものの腰痛,右下肢のしびれは残存し症状が増悪し歩行不能となった.単純X線でL4/L5間に椎体スペーサーが挿入されていて可動性は認められなかった.MRIで.L1/L2硬膜管背側から左側に腫瘤を認めガドリニウム造影で辺縁および内部に増強効果がみられた.脊髄造影でL1/L2レベルでの不完全ブロック像を示し,造影CTでは硬膜管背側から左側に存在する腫瘤による硬膜管圧迫を認めた.所見より硬膜管背側に脱出したL1/L2腰椎椎間板ヘルニアと診断し手術を施行した.腰椎椎間板ヘルニアは日常診療で頻繁に遭遇する疾患であるが硬膜管背側に脱出する症例は稀である
©Nankodo Co., Ltd., 2001