発行日 2001年4月1日
Published Date 2001/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2001204569
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51歳女.2回の腰椎椎間板ヘルニア手術歴があった.5年前の2回目手術(L3/L4)以降,腰痛,左下肢痛が出現し,次第に増悪した.単純X線でL2/L3,L3/L4椎間板高位に椎間板狭小化,OPLLを認めた.脊髄造影ではL3/L4椎間板高位で左側より硬膜管圧排所見を認め,脊髄造影後のCTでも同レベルに硬膜管腹側にはOPLLを,背側には腫瘤を認めた.MRIではL3/L4椎間板高位の硬膜内に腫瘤を認めた.MRI上,腫瘤は経過とともに拡大したが,ヘルニアの特徴や腫瘤と椎間板との連続ははっきりせず,手術した.硬膜内で腫瘤は白色,表面平滑で馬尾や硬膜と癒着していた.罹患椎間の椎間板腔狭小化やOPLLがあったため,髄核摘出のみ行った.内容物は硬い被膜におおわれた髄核組織で,椎間板と交通していた.術後,疼痛は消失したが,左下垂足のため短下肢装具による歩行となった.固定せず経過観察としたが,外傷を契機に再発した
©Nankodo Co., Ltd., 2001