発行日 2008年9月1日
Published Date 2008/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2008366092
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83歳男。誘因なく腰痛が出現し、その後両下肢痛が出現し体動困難となった。下肢伸展挙上テストは両側で陰性、大腿神経伸展テストは両側で陽性であった。JOAスコアは29点満点中8点であった。X線、MRI、脊髄造影、ミエロCT所見より、L3/L4レベルの背側に脱出したヘルニアとL4/L5レベルの脊柱管狭窄症が合併した2椎間障害と診断し手術を行った。L3/L4開窓を行い、硬膜管右背側に黄色の腫瘤を認め、硬膜との癒着は高度であった。L3/L4椎間板右外側にヘルニアの脱出孔を確認し、一塊に摘出した。次いでL4/L5の開窓を行い、両側L5神経根の除圧を確認した。病理所見は軟骨細胞を認め、炎症性細胞が浸潤しており、新生血管も認めた。術直後より症状は著明に改善し、術後5ヵ月現在JOAスコアは29点である。
©Nankodo Co., Ltd., 2008