急性腹症に対する低侵襲アプローチ-適応と手技
閉鎖孔ヘルニア嵌頓
千原 直人
1
,
鈴木 英之
,
内田 英二
1日本医科大学武蔵小杉病院 消化器病センター
キーワード:
局所解剖学
,
腹腔鏡法
,
閉鎖孔ヘルニア
,
嵌頓
,
ヘルニア縫合術
Keyword:
Anatomy, Regional
,
Hernia, Obturator
,
Laparoscopy
,
Herniorrhaphy
pp.849-854
発行日 2017年9月1日
Published Date 2017/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2017342231
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当院では鼠径部,閉鎖孔ヘルニア嵌頓に対し緊急腹腔鏡下手術を第一選択としている.基本的にはtransabdominal preperitoneal repair(TAPP)法を第一選択としているが,腸管拡張が著明で視野確保が困難な症例にはtotally extraperitoneal repair(TEP)法を行っている.嵌頓した腸管を腹腔鏡下に整復する方法は水圧(water pressure)法,pumping法,愛護的牽引法の三つを使い分けている.整復が不可能で開腹移行した症例はない.腸管穿孔,壊死,腹腔内汚染の認められるものは二期的腹腔鏡下修復を行っている.今回,閉鎖孔ヘルニアの三つのタイプの解剖学的経路と腹腔鏡下の手術手技を提示する.
©Nankodo Co., Ltd., 2017