発行日 2012年11月1日
Published Date 2012/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2013159090
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81歳女性。左鼠径および大腿部痛発作を主訴に近医を受診、精査を行なうも異常所見を認めず、原因不明の疼痛とされた。だが、その後も同様な症状を繰り返し、疼痛発作時に骨盤部CTを行なったところ、左閉鎖孔部に類円形の軟部組織陰影が認められ、閉鎖孔ヘルニアの腸管嵌頓と考えられた。以後、著者らの施設へ紹介となったが、臨床経過およびCT所見より本症例は1年以上にわたり嵌頓と自然還納を繰り返してきた左閉鎖孔ヘルニアと診断された。治療として待機的にKugel法による手術を行った結果、術後1年以上経過現在、疼痛発作やヘルニア再発の徴候は認められていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2012