HALSの意義とテクニック
HALSによる小腸・大腸の手術 HALSによる右側結腸癌
中原 雅浩
1
,
奥田 浩
1JA広島厚生連尾道総合病院 外科・内視鏡外科
キーワード:
結腸腫瘍
,
結腸切除
,
リンパ節郭清
,
用手補助腹腔鏡下手術
,
結腸間吻合術
Keyword:
Colectomy
,
Colonic Neoplasms
,
Lymph Node Excision
,
Hand-Assisted Laparoscopy
pp.933-937
発行日 2016年9月1日
Published Date 2016/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2016376913
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右側結腸癌,特に進行癌においては,surgical trunk前面のリンパ節郭清が重要である.しかしこの部位は血管走行のバリエーションが多く,腹腔鏡下手術手技の難易度は高い.しかしhand-assisted laparoscopic surgery(HALS)は腹腔鏡下手術の低侵襲性を損なうことなく手技の難易度を軽減することができる.右側結腸癌に対するHALSのポイントは,(1)小切開はリンパ節郭清部位を中心に6~7cmの長さでおく,(2)タオルなどにより術野を十分に確保し,小切開からリンパ節郭清と腸管の授動を行う.できうる限りのことを行うが無理をしない,(3)癌の局在部位により適切なリンパ節郭清と血管処理を直視下に行う,(4)左手は場をつくるデバイスであることを意識するである.本稿では進行右側結腸癌に対する実際のHALS手技を解説する.
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