発行日 2015年7月1日
Published Date 2015/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2015390509
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
30歳男。右下腹部痛を主訴に、当院救急外来を受診した。初診時腹部CTで上行結腸周囲の脂肪織濃度上昇を認めたため、上行結腸憩室炎と診断し、入院のうえ絶食とし、抗生物質治療を開始した。治療開始後も痛みの改善が得られず、治療開始2日後の血液検査で炎症所見の悪化を認め、再検時の腹部CTでは脂肪織濃度上昇の拡大、腹水貯留を認めるとともに、同部位は水平像で渦巻き状の層構造を示した。以上より、特発性大網捻転症、捻転大網壊死と診断し、腹腔鏡下に捻転を解除後、壊死した大網を切除した。術後は右下腹部痛が消失し、経過良好にて術後4日目に退院となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2015