発行日 2016年2月1日
Published Date 2016/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2016139116
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
88歳女。便潜血陽性を主訴に、近医の下部消化管内視鏡検査にて盲腸癌を指摘され、当科紹介となった。入院時の下部消化管内視鏡・腹部造影CT所見より、cStage IIIBの盲腸癌と診断し、腹腔鏡補助下に回盲部切除術を施行した。術後5日目に腹痛が出現し、腹部造影CTにて左上腹部の12mmポート挿入部の腹壁に小腸の嵌頓を確認し、ポートサイトヘルニアと診断のもと緊急手術を行った。手術は左上腹部の12mmポート挿入部を切開し、皮下組織を剥離すると、小腸の嵌頓を認め、嵌頓した小腸は壊死をきたしていたため、小腸部分切除を行った。術後経過は良好で、再手術後13病日に退院となり、現在までポートサイトヘルニアと盲腸癌の再発はみられない。
©Nankodo Co., Ltd., 2016