発行日 2015年10月1日
Published Date 2015/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2016019434
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45歳女。健診で尿潜血を指摘され、超音波検査で腹腔内に6.4×2.7cm大の嚢胞性病変を認めた。腹部造影CTでは下腹部に不整形の嚢胞性腫瘤と石灰化を認めたが、造影効果を伴う充実成分は認めず、MRIではT2強調像で高信号・T1強調像で低信号を示し、辺縁に薄い被膜を認めた。全身麻酔下の砕石位で腹腔鏡下手術を施行し、薄い被膜を有する黄色の嚢胞性腫瘤と近接した小腸を合併切除した。病理組織学的には拡張したリンパ腔の集簇を認め、内皮細胞の免疫染色でD2-40が陽性であった。内溶液の細胞診では多数のリンパ球と泡沫細胞を認め、腸間膜リンパ管腫と診断した。術後5日目に退院し、1年2ヵ月経過して再発は認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2015