発行日 2015年6月1日
Published Date 2015/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2015285012
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79歳女。右背部痛、発赤、腫脹を主訴とした。6ヵ月前に待機的腹腔鏡下胆嚢摘出術(LC)を受けたが、術中に胆嚢損傷して小結石が落下し、可及的に結石を回収した経緯があった。入院時検査では、WBC、CRPが上昇していたが、肝胆道系酵素の上昇は認めなかった。腹部造影CTでは、右腎背側に結石と思われる高吸収域と、その周囲に膿瘍を疑う低濃度域が描出された。腹壁に脂肪織濃度上昇を認めたため、LC時の遺残結石による後腹膜膿瘍、腹壁膿瘍と診断した。遺残結石を摘出して後腹膜腔、側腹壁ドレナージを行い、洗浄を継続した。術後14ヵ月経過時点で、膿瘍再発は認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2015