発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2005262476
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48歳男性.患者は腹痛を主訴とした.既往歴として約20年前に十二指腸潰瘍を指摘された.入院時,腹部全体の圧痛,Blumberg徴候,筋性防御を認め,特に右季肋部の疼痛が強かった.血液生化学検査では,白血球増多,TP低下,肝機能障害,CRP高値を認め,腹部CTでは後腹膜腔にガス像と膿瘍を認めた.以上より,十二指腸の後腹膜穿孔を疑い,緊急開腹術を施行した.術中所見では,後腹膜腔に膿瘍を形成した上十二指腸球部前壁潰瘍穿孔を確認し,減圧のため胃瘻,胆管外瘻を造設し,穿孔部周囲,膿瘍腔にドレーンを留置した.術後,抗潰瘍薬を継続し,術後81病日に軽快退院した
©Nankodo Co., Ltd., 2005