発行日 2015年6月1日
Published Date 2015/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2015285013
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78歳男。閉塞性黄疸の診断で紹介入院となった。腫瘍マーカーはCEA、CA19-9はともに正常範囲内であったが、腹部超音波所見では膵頭部に径29mmの不整な低エコー領域が認められた。内視鏡的逆行性膵胆管造影所見では、下部胆管狭窄、境界明瞭な陰影欠損、乳頭状の腫瘍性病変が認められ、胆汁細胞診はclassV(腺癌細胞)であった。下部胆管癌の診断で、2群までのリンパ節郭清を併施した亜全胃温存膵頭十二指腸切除を行った。胆管内腔の組織像は、腺癌細胞から内分泌細胞癌への移行像が認められた。総合所見はpatBim、se、pPanc2、pDu2、pPV3、pA0、pHM0、pEM2、med、INFγly2、v2、pn2、T4、N2、M0 fStageIVbで、本人の希望で術後補助化学療法は行わなかった。その後、術後3ヵ月で多発肝転移をきたし、術後5ヵ月で死亡した。
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